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11月18日 (晴天、風邪気味)  風邪とグールドとサイダー





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Marika Bournaki
百歳堂 |  風邪とグールドとサイダー



MOMOTOSE
DO A DAY








金曜の夜から、久しぶりに風邪をひいてしまい瀕死(大げさか)状態です、
幸いにも大病を患ったことがないので、その分、病気との付き合い方を知りません、


かかりつけの医者はあっさりとしたもので、薬を4日分処方して手渡されただけです、扁桃腺を確かめるために、喉をみるときに上手く口が開けられずあきれられました、

でも、まあ風邪も愉しまなければなりません、

そうしたわけで、薬以外に風邪をひいたときの私の定番は、三ツ矢サイダーとグレングールドです、

サイダーは幼児体験でしょうね、子供の頃、痛めた喉に炭酸が心地よかった記憶がこびりついています、グールドは微熱っぽい頭に、これも心地良い、

私の風邪の定番にグールドが登場したのは、大昔、ニューヨークで風邪をひいてしまったときです、このときは、三ツ矢サイダーもあるわけでもなく、立ち寄ったユニオンスクエアのファーマーズマーケットでアップルサイダー(りんごを絞ったアメリカンホームメイドの定番の飲み物です)を初めて買いました、アレって、サイダーというのに、炭酸じゃないんですね、試し飲みして訝っている私を不審に思ったのか、売ってるオバさんが声をかけてくれて、事情を説明すると、「ホット アップル サイダー」(後で聞いたら、これもニューヨークの冬の定番の飲み物で、逆に知らなかったのかと驚かれました)という飲み方を教えてくれました、つまり暖めて飲むと、ホントに身体の芯から暖まるよ、と、オバさんの純な心配顔にほだされて、安かったので数本を買いました、



アパートに戻って、試してみるとシナモンが入っているせいか、確かに汗をうっすらかくぐらい暖まりました、それに、ニューヨーク近郊の農家の人が売っているだけあって、りんごが新鮮で、頷くほど旨くて、元気が出ました、

元気が出た私は、音楽でも聴こうと思って、セロニアス・モンクのLPジャケットを取り出して、ライナーノーツ(大昔のジャズのライナーノーツはどれもしっかり書いてあって、面白かった)を何気なく読んでると、もう裏覚えですが、「このレコーデイングのモンクは、まるで日曜日の午後に聞くグレングールドのように、、、」とかいう言葉があって、それで例のゴルドベルグを手にとったというわけです、そのころは、ニューヨークではグールドは異端という賛否両論の声がまだあったと記憶しています、ゴルドベルグはそれほどのセンセーションだったということです、

グールドについてここで言葉を費やすことは無用だと思います、判官贔屓という言葉があるように、「グールド贔屓」という言葉を生み出す稀有なピアニストです、


そのかわり、近頃贔屓にしているピアニストをひとり紹介します、長七郎さんからワイアットをほめてもらい、仲間が増えたようで嬉しかったので、図にのりましょう、


ワイアットと違って、このピアニストは1991年生まれという俊英です、グールドと同じカナダの人で、今年5月にカーネギーホールでガラデイナーとともにセンセーショナルなニューヨークデビューを果たしました、17歳です、しかもかわいい女の子です、ただ、すでにアーテイストとしての貫禄と気構えを身につけています、「将来を約束された」という形容詞がつく17歳です、

映像は、グレングールド財団の記念館で、グールドが愛用したスタインウエイをひく、俊英、マリカ・ブルナキです、、、ゴホン、ゴホン、、、寒くなってきました、どうぞお体をご自愛ください、、、














MOMOTOSE
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by momotosedo | 2008-11-18 22:03 | ■百歳堂 a day


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