人気ブログランキング | 話題のタグを見る

4月11日(桜)「100年素材」 Classic Stripes クラシックストライプ 1.限定6着







momotosedo`s
21st Century
Elegancy





「CLASSICSTRIPES
title copyright 2009 MOMOTOSEDO, R.H.



4月11日(桜)「100年素材」 Classic Stripes クラシックストライプ 1.限定6着_f0178697_21274825.jpg


1970`s Swiss Cotton
Vintage Classic `Mayfair`stripes




「ストライプ」というのは不思議で、品のある良いものと、そうでもないものとがあることに、しばらくすると気がついていく、

それは、単にストライプの幅や構成だけでなく、生地の質とか、素材にもよるのでなおさら「良いストライプ」を探すのは難しくなる、

私もストライプのシャツに凝って、ヨーロッパ中をさ迷ってしまった、良いストライプのシャツというのは、クローゼットに並んでいくとそれだけで愉しい、そこが、無地のシャツと少し違うところで、何か、蒐集癖というものを呼びおこす、
当時のロンドンには今と違って、質の良いシーアイランドコットンも探せばまだあったが、それでもその中から良いストライプを見つけ出すには限りがあった、パリのシャツ屋にも行ったが、人に教えられて、ブリュセッルに凝ったシャツ地を揃えたシャツ屋があるというので、そこまで出掛けて行った、その店は今でもあるが、昔とは少し様子が違ってしまっている、 





確かに、その店の本店にはパリやロンドンの店では見かけないシルクのシャツ生地が当時は揃えてあった、採寸してもらってしばらく生地を物色していると、味わい深いストライプを見つけた、それは何本かのストライプが合わさって、合わさったものがまたストライプになっているようで、ロンドンのストライプに比べて派手そうに見えるが、色が上手に抑えられていてタイの納まりも良さそうにみえた、

聞くとそれは、「メイフェアストライプ」というのだそうだ、そういえばシャツではないけれどロンドンのリネンやカーテンを売っている店にこんなストライプがあった、しかし、その時はブルーシルクのシャンブレーの美しさに魅かれ、仮縫いを待つ間に美食の都に溺れ、帰りにはパリに寄ろうと余計な事を思い出し、そんなことは忘れてしまった、





それからしばらく経って、どういうわけか、競馬に行くのに人にもらったネクタイをしないといけないハメになった、着ていくモーニングに合わせてみたが、そんなプリントの青いタイが合うはずもない、そこで思い出したのが、あのストライプのシャツだった、アレを白い衿にすればなんとかゴマかせるのではないか、


それで、馴染みのシャツ屋に電話をいれて、「メイフェア ストライプ」の生地を用意できるかと尋ねたら、ナント、そんな名前のストライプは聞いたこともないと不審がられた、
慌てて車に飛び乗って、鉛色の空のロンドンの下町にシャツ屋を訪ねて、裏覚えで絵も描いて説明したが、それは極めてクラッシックな柄だが、「メイフェアなんとか」などは聞いたこともないと繰り返された、結局、私の目論見は競馬の日までには間に合わず、なんとなく気がひけるコーデイネイトで出掛けることになった、

それから、また夜遊びに溺れ、酒と美人に翻弄され、そんなストライプのことなど忘れてしまった、




、、、それから、それから、ズイブンと時が経ち、ヨーロッパの或る街で、私はこの「メイフェア ストライプ」に再会する、迷わず買い占めたのは云うまでもない、帰りの荷物が嵩張るのもかえりみず、、



桜色のストライプと同じく、この「メイフェア ストライプ」も、70年代のスイスで織られている、特徴的ともいえる極めて密に、そして良い糸で織られている、


桜色より、もっと密に織られているような気もする、見る角度でシルクのような光沢をみせる、「密」だがしなやかという、いわば「理想のシャツ地」になっている、番手が高くても、フワフワ、薄手なのは結局、男のシャツには向いてはいないように思う、朝、腕を通すと少しヒンヤリとして、ストンとドレープするものが着心地が良い、


なにより、このありそうでなかなか見つからないストライプが良い、このストライプは無地のタイさえ何か曰くありげに上品に見せてくれる、以前にも申し上げたように、この時代のスイスの生地には実にクラッシックで「モノが分かった」柄がある、それは、どうしてなのか、ただ、それがモウ、まとまっては見つからないのが悩ましい、


着心地と信頼性(丈夫さも含め)は保障できる、何故なら、私はシャツだけでなく、実はこの生地でむりやりシーツ(生地幅が狭いので苦労した)とピローケースも作らせたからだ、それに滑り込む「瞬間」の心地よさは私の密かな愉しみにさえなっている、、、







ビンテージ生地なので、今回も限定です、、


「100年素材」
「ヴィンテージスイスコットン メイフェアストライプ ビスポークシャツ」 限定6着

(仮縫付き、フルハンド)

¥50,000-(税込み¥52,500-)


*僭越ながら完全予約制です、お越しになる際には、eメールかお電話での事前のご連絡をお願いしております、

問合せ先 e-mail bespoke@rikughi.co.jp
phone 03-3563-7556
telefax 03-3563-7558







copyright 2009 MOMOTOSEDO, Ryuichi Hanakawa
by momotosedo | 2009-04-11 21:23 | ■100年素材


<< 4月11日(桜)「100年素材... 4月10日(桜) LAST 1... >>